どうも!ホットミルクです。
私が「西の魔女が死んだ」と出合ったのは友人の紹介でした。
強くお勧めされたので買ったはいいものの全く手が付けられず早一年。そろそろ読むかと読み始めました。今では強くお勧めしていた理由がわかるとても深い作品だと思いました。
読み進めていくうちに色々と考えるところがあったので、感想と印象に残った部分をまとめました。
あらすじ
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。
-本書より引用
感想
魔女修行を通してて成長していくまい
中学に進学してまもなく、学校に通えなくなってしまったまいですが、おばあちゃんとの生活を通して生きることの意味を見出しているのではないかと思いました。おばあちゃんとは魔女修行をすることになるのですが、その中でも飼っていた鶏が獣に襲われるという出来事が生死について考えることや、思い付きで行動せず物事をよく考える良い経験になっているなと思いました。そのほかにも、様々な出来事があるのですが、どんな出来事もまいの成長につなげてしまうおばあちゃんすごい!
おばあちゃんに会いたくなる
皆さんはおばあちゃんに最後に会ったのはいつでしょうか。毎朝顔を合わせている人もいれば、もう何年も会っていないなという人もいるでしょう。この本は後者の方に読んでいただきたいです。さら言うと10代から20代くらいの方が最も良いのではないかと思います。
なぜなら、今ならまだおばあちゃんに会える人が多いからです。正直私はもう2年くらい早く読んでいればよかったなと後悔。。。私にはもう会えるおばあちゃんはいないのですから。。。
と、悲しい話はさておき、
本書のおばあちゃんはまいに対して様々な言葉を残しています。その中でも印象に残ったフレーズをいくつか紹介したいと思います。
印象に残ったフレーズ
何が幸せかっていうことは、その人によって違いますから。まいも、何がまいを幸せにするのか、探していかなければいけませんね。
-本書より引用
幸せってなんだっけ?私はどうやったら幸せになれるの?
この疑問に答えを誰かに求めてはいけません。自分が何に対して幸せと感じるのかは自分にしか分からないものです。テレビに出て人気者になることが幸せと感じる人がいれば、田舎でのんびり畑作業をしていることが幸せと感じる人と様々な幸せの形があります。社会や他人から押し付けられる幸せではなく、自分がどう感じるのかを大事にしなさいとおばあちゃんが言っているのかなと思いました。
魔女は自分の直感を大事にしなければなりません。でも、その直感に取りつかれてはなりません。
-本書より引用
直感的に何かを思いつくことは日常生活の中でもあることですが、その直感が本当にあっているのかは検証してみないと分かりません。思い付きでやってみてうまくいくこともありますが、たいてい失敗に終わっていませんでしょうか。直感的に感じたことは一度心に置いて、よく考えてから行動に移した方が良いのです。
魂は身体をもつことによってしか物事を体験できないし、体験によってしか、魂は成長できないんですよ
-本書より引用
身体は魂を成長させるための器であり、その器を持つときに様々なことを経験することで魂は成長していくということでしょうか。本当に魂という概念が存在するかはわかりませんが、私たちは今を生きています。今を生きることが魂=自分自身?にとって良いことだと思えれば、今生きていることに精一杯取り組もうと思えるような気がします。きっとおばあちゃんはまいにいろいろなことを経験して成長していって欲しいという願いが込められていたんじゃないかなと思いました。
最後に
いかがだったでしょうか。本書が書籍化されたのは1994年ですので、もう20年以上前の本なんですね。もっと早く読めばよかったと思う一冊でしたが、青春をとうに過ぎてしまった私でも楽しく拝読することが出来ました。普段はミステリー小説ばかり読んでいるのですが、こういった本もよいなと思いました。ほかにも読まず嫌いしているジャンルがあるかもしれないのでいろいろなジャンルに挑戦してみたいと思います。
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